8日目 悟りの地は田舎町
今日はブッダガヤに向かう日である。列車は10時台に発車するので、早めに起きてムガルサライ駅に向かう。ホテルのある路地から出て、リクシャーがいる交差点まで向かう。たちまちリクシャーのおっさんが話しかけてくる。今回は同時に2人のおっさんに話しかけられたので、2人が口論になった。ヒンディー語で何を言ってるのかさっぱりわからない。結局駅に着いた後これより高く請求しないよ、と言うおっさんのほうに乗ることに。
リクシャーでバナーラス市内を抜ける。このガンガーの町ともお別れだ。途中ガンジス河を渡る橋を通り、最後に河の姿を拝む。やがて、ムガルサライに伸びる未舗装の道路になった。土埃が舞い、トラックの隙間をぬって駅に向かう。追い越しの時に対向車線から車がくると毎度ヒヤヒヤする。
ムガルサライ駅に到着し、ホームに移動する。今日もインドの鉄道駅は賑やかで、プラットフォームで待っている途中、英語が喋れないインド人がやってきて、物が欲しそうな顔をして我々の前に黙って立っていたり、インド人のおっさんがいきなり我々に割って入って座ったりした。プラットフォームでは果物やらなんやらも売れている。
列車が到着し、いつものAC3等車に乗り込む。到着予定は13時30分だが、どうせ遅れるだろうとゆっくりすることに。今回は、3時間の行程で1時間以上遅れた。いったいインドの列車のダイヤはどうなっているのか。相変わらず車内放送などというものは無いので、現在位置は窓の外を見つつ確認しなければならない。今回は町の広告のGAYAという表記で到着がわかった。
ガヤー駅に着いて外に出ると、すぐさまリクシャーのおっさんに捕まえられた。マハーボディー寺院に行きたい、と言うと、荷物をリクシャーの屋根に乗せてすぐに出発した。ガヤーは今までの町より田舎町のようで、低い建物が並んでいる。まあ相変わらず渋滞はひどいもので、渋滞で何分も動かなかったこともあった。
そのうち建物がまばらになり、緑が多くなってきたな、と思ったらマハーボディ寺院の近くに到着した。リクシャーのおじさん曰く、歩いてすぐそこらしい。まあ、われわれはまず宿を探さなければならないので、歩いてガイドブックで宿の載っているところに向かうことにする。そしたらバイクにのった若い男がやってきて、ホテルに案内すると言ってきた。一度は断ったが、部屋を見るだけでも、と言うのでついていくことに。
バイクの男に案内されたホテルはなかなか小奇麗なところで、部屋にはちゃんどシングルベットが2つ用意されていた。バイクの男に半分無理やり連れてこさせられたのはしゃくだったが、なかなか快適そうなところである。バイクの男との交渉の結果、宿泊費は6割になった。まけてくれるときはまけてくれるものである。ブッダガヤにいる2泊分を前払いした。
この日は移動だけで1日使い果たしてしまったので、マハーボディ寺院は翌日行く事にした。夕食を食べに通りのバラック小屋のレストランに行く。チベット料理が食べれるらしい。チャーハンとスープ、春巻を注文した。今までのインド料理より日本人の口に合う。なかなかうまい。チャーハンが山盛りだったので空腹も満たされた。
ホテルに帰ってシャワーを浴びる。なんと、このホテルではお湯が出た。インドで初めてお湯のシャワーを浴びる。大変満足である。今まで訪れた町の中でブッダガヤは一番過ごしやすい町だろう。