信大戦寸評
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走高跳 森田(4) 松尾(2) 熊代(1)
森田、松尾、熊代の3人が出場した。高校時代に1m85まで跳んでいる松尾の復調に期待がかかった。しかし、走、投、跳とあらゆる種目の掛け持ちから実力を発揮できず、1m65で試技終了。来年からは、4年生のフィールド陣が抜けて負担が大きくなるが、全ての種目をこなせる体力を今年中につけてもらいたい。
新入生の熊代は、走幅跳で7mオーバーの跳躍力を持っており、まだまだ本調子でないものの専門でない走高跳で1m70まで跳び3位に入った。今後は、本業の走幅跳ではもちろんのこと走高跳でも活躍していってもらいたい。森田も松尾と同様に掛け持ちだった。就職活動明けのせいか、ブロックが上手く出来ていなかったが1m85まで難なくクリアした。昨年に続き優勝し、記録は低調ながら最低限の仕事はしてくれた。
棒高跳 鈴木基史(4) 森田(4) 松尾(2)
試合数日前に、専門の端浦が試合に出場出来なくなり一気に戦況が厳しくなった棒高跳。専門選手ゼロでの苦しい試合となった。
投擲専門の鈴木基史は、試合中に左足のハムストリングを痛め踏み切ることもままならなかった。記録なしかと思わせたが、パート長の意地を見せ記録を残してくれた。
松尾は、走幅跳との同時進行の中、次々とバーをクリアして2m40まで跳んだ。2日前に初めてポールを握った人間とは思えない器用な跳躍を見せてくれた。今後ポールも練習すればすぐに4mまで跳ぶことができるだろう。一番冴えなかったのが森田だった。4m40の記録からすれば、楽勝と思われていたが本人は全く跳躍の感覚を忘れていた。就職活動で体が出来ていないにしろひどかった。結果は、試技数差で信大勢を抑えて優勝したが記録は去年より50センチ足りない3m80。2連覇といえインカレに不安を残す試合内容だった。最終局面でのスピード維持、助走の安定が記録向上の鍵であろう。しかし、対校得点では信大選手が1名記録なしということにも救われて2点勝ち越した。予想では負け越すと思われていた種目で勝ち越せたことに関しては、評価できる。
走幅跳 鈴木泰(4) 松尾(2) 熊代(1)
試合数日前、事情により急遽福田の欠場が決まり、その代わりとして早くもスーパールーキー熊代の大学デビュー戦となった。熊代は高校時代に7m越えをしており、新1年跳躍陣の中で注目度No.1である。鈴木泰は去年の一橋戦で自己ベストを更新しており、今年も記録の更新が期待された。松尾は今回多種目出場となったが、陸上に対する意欲はより貪欲となり、いつ大記録を出してもおかしくない状態である。競技は今年も去年と同様に強い風の中始まった。
まず、鈴木泰が6m33を跳び、堅実に記録を残した。松尾も6m31を跳び、まずまずの滑り出しとなった。熊代はさすがに急遽出場が決定したせいもあり、なかなか記録が伸びない。前半3回の試技が終わり、名大が2,3,4位につけた。1位の信大の佐藤も体調が悪く、記録が伸びないでいた。名大3人とも抜かすチャンスは十分あった。しかし、風が巻いたりして助走が合わず、ファールが多くなり、低調な記録のまま競技が進んだ。最後の6回目で、松尾が6m45のジャンプをしたものの、名大内で順位が交代したのみに終わった。期待された熊代は6m22という記録に終わった。まだ調整不足であり、基礎を固めて高校のレベルまでまず体力を戻す必要があるだろう。そうすればきっと信じられないほどの大ジャンプを見せてくれるに違いない。松尾は、途中で棒高跳のピットを行き来するという悪条件の中、堅調な記録を残した。しかし、まだまだ腰にうまく体重を乗せれていないように見えたので、その点を注意して練習して欲しい。鈴木泰は、ただ高く跳び出してしまう傾向にあるので、もっと意識を前に持っていく必要がある。今年は、メンバーが豊富であり、幅跳は激戦区となっている。お互いに刺激しあって名大跳躍人の底上げにつながることを期待する。
三段跳 鈴木泰(4) 森田(4) 熊代(1)
三段跳も幅跳と同様、主戦力の福田を欠いた試合となったため、去年14m台を連発していた鈴木泰が信大の佐藤にいかに食いつくかが焦点となった。
風は幅跳同様の追い風で、鈴木泰には絶好のコンディションであった。しかし、記録は伸びず、昨年の最低記録をすら越える事ができなかった。森田は多種目出場ということもあり、途中で体の不調を訴え12m半ばの記録のまま競技を終えた。熊代は高校時代からあまり三段跳をやってこなかったことと、本日3種目目ということもあり、低調な記録となった。結局、名大は2,5,6位の5点負けとなり、信大に完敗してしまった。三段跳は全体的に課題が多く、それぞれの足りない部分を考え、鍛えなおす必要がある。鈴木泰は幅跳同様、高く跳んでしまう傾向にあり、もっとスピードが生かせるような跳び方を心がけないといけない。熊代は、助走・跳躍フォーム・接地、全てが未完成であり、基礎練習が必要であろう。今年はメンバーも十分にそろい、七大戦フィールド優勝も夢ではない。これから、自分の弱い部分を鍛えなおし、もっと良い記録を狙って貪欲に挑んでいきたい。
砲丸投 中村(M2) 鈴木基史(4) 津村(4)
去年の雪辱を果たすべく怪我人の三人を起用。実力からすれば、1、3、4位は固かった。しかし、結果を言ってしまえば、三人とも考えられないほどの低調な記録で1、4、5位に終わってしまった。
中村は膝の怪我の状態が思わしくなく、この冬に練習をこなせていないので仕方ないのだが、そこは実力の差で優勝。しかし、前年度優勝者として迎える東海インカレまでにどれほど調子を取り戻せるかがポイントとなってくるだろう。そこはここ一番の集中力、特に一投目にかけていきたいところである。
腰の状態が思わしくないが、この冬にひたすらベンチプレスのマックスを追い求め、結果105kgまであげられるようになった津村は、就職活動の影響か、今シーズンは出だしから不調で、立ち投げですら9mを越えないことも多く、今回も前半は8m台と考えられない記録が続くが、そこは気合で後半9mを超えるが、勝てるはずの信大2番に追いつくことができなかった。力的には11mを投げるだけの力はあるだろうし、そこまで伸ばさなければ、七大戦ではポイントすら取ることはできないだろう。就職活動が終わってからの追い込み、そして少しの痛みを我慢して投げ込みとがんばってもらいたい。
去年、名阪戦以来の出場となる鈴木は、練習の立ち投げでは軽く9mを越えるが、練習をしたこともないグライドに苦しむと共に、初挑戦の棒高跳びのピットとの間をダッシュする破目になり、何と4年ぶりの8m台を連発。後半、動きを無視して強引に砲丸を押しにいったが、結局は信大の2番手に追いつくことはなかった。さすがにヤリの保持も辛いぐらいの状態では、砲丸は重すぎたようだ。
現時点で10mを越える名大勢は、M2が二人、四年が三人となっている。ただ、相手も主力が来年には卒業するために、対校戦で苦戦することはないが、東海インカレ・七大戦で勝負するには、下級生の底上げが必須条件となる。多くの投擲新入生が入ったので、彼らのがんばりに期待し、怪我人が出場しなくてもよくなるようになってほしい。
円盤投 中村(M2) 鈴木基史(4) 松尾(2)
渉外主務の手違いがあり、少し焦ったが、毎度の二人に、OB戦で29mを投げた松尾を起用。絶好の円盤風の吹く中、新入生三人を含む皆に自己新記録が続出した。
中村は膝の状態がよくない、しかし、そこは実力がものをいい、ギリギリで逃げ切る。これほどまで、本人も回りも焦った試合はなかっただろう。東海インカレまでしっかりとポイントを抑えてやってほしい。
左脚に危険な予兆があり、そこに気をとらわれ過ぎた鈴木は、一投目に右足がつる。練習不足、アップ不足、慣れない棒高の負担もあったのだろう。二投目までストレッチを繰り替えが二投目でやはり再発、でも自己新記録で三位。最悪な状況でこの状態、これからしっかりと練習ができれば、目標である35m、七大戦での加点にまで持っていくことができるのではないだろうか。しかし、まだ槍投げもあるのにこの時点での離脱は苦しいのでOBの方にテーピングでがちがちに固めてもらい何とか競技を続けることした。歩くもの大変なほど、ガチガチに固めてもらったため動きがぎこちなく、みなさんに余計な心配をさせてしまったことを深く反省していた。
一方、他種目出場を本人と承諾済みで、最低限の記録を残してもらえればよかった松尾は、円盤を水平にすることができずに6位に終わってしまった。来年からは砲丸同様、記録上位が卒業するために、それに次ぐ持ち記録がある走幅跳が専門の松尾には、本来はあってはほしくないのだが、他種目出場のいい練習になっただろう。
オープンには新一年生も多く出場し、特に高校用で42mを投げた新入生もいる。今の時期はそれほど投げられるはずもないので、ゆっくりと七大戦に向けて調子を上げていって、七大以降松尾がでることのないように底上げを期待したい。心を入れ替えた大友が自己記録を更新したのもいい材料になった。
やり投 鈴木基史(4) 森田(4) 松尾(2)
今年、五年ぶりに自己新記録を更新した故障中の鈴木に、就職活動が終わった森田、抜群の運動神経を誇る他種目出場の松尾が出場。三人とも4種目以上の出場と大変なところだが、がんばりを期待した。
鈴木は脚の怪我もあり、出場者中最短の助走距離から力強く投げる。ファールになった2投目を除くすべてで記録はプラス。しかし、知多の競技場ではスタンドの隙間を縫って、かなり強い風が吹いており、それほどの高さを出すのが特徴であるため、40mぐらいから突然失速を繰り返した。本来の投擲を封じられてしまったため軌道を落として風に流されないようにしていったが、なかなか上手くいかずに自己新記録は更新することができなく接戦にやぶれ2位。風がなければ、53mはいったのではないだろうか。肘・肩にも故障があり練習はできていないが、ポイントを抑えて全助走での七大戦における大投擲を期待したい。
森田はここ二年ほど、やりの記録が伸びていないが、他種目出場もあり仕方のないところであろう。少し肩周りの筋肉が固くなったので、本来の投擲が損なわれてしまったのではないだろうか。やり投げに出場するものあと数試合、最低限の仕事はしているので、がんばってほしい。
松尾は高校時代に40mを越えており、やはり今年で卒業していく記録上位のメンバーを除くと一番の記録を持っている。初のポイントでの出場だが、フォームなど気にしないで思いっきり投げる。形ばかりに気をとらわれずに、思いっきり投げると言う、すべてに共通する一番最初に大事な要素を持っていることが分かる。そんな思いっきりの良さが、森田を僅かな差で抑え4位に。同様の思いっきりの良い投げが4年の跳躍選手達にも見られることから、40mを越えることのできない投擲選手は、型を気にせずに思いっきりやってほしい。