東海インカレ寸評


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東海インカレ試合内容


☆ 男子

100m 山根(4) 遠藤(2)

二人とも実力的には準決勝進出が微妙なところであった。遠藤はスタート後上体がかたくなってしまったが、粘りを見せ11''19の自己ベストで組4着にくい込む。山根はスタートよく飛び出し、安定した走りで駆け抜け、奇遇にも遠藤と同じ11''19の自己ベストでこちらも組4着。二人ともプラスでひろわれ、なんとか準決勝進出を決めた。準決勝では二人とも更なる自己ベストの更新を狙うも、残念ながら山根は11''23、遠藤は11''25で自己ベスト更新ならず。次回に期待。


200m 遠藤(2) 丸山(2)

丸山は自己ベストが目標となるレースで自己ベストの23秒台に突入する好レースをしたものの、力及ばず予選落ち。遠藤はカーブでいい走りを見せるが、ラスト50で明らかに失速し、自己ベストながら組4着。プラスでひろわれ準決勝へ。準決勝では、向かい風の中、自己ベストを更新する好レースを見せたが、やはり後半の失速はまぬがれず、課題が残るレースとなった。


400m 井亀(3) 吉村(2)

 杉浦(4)は400mHに集中するため棄権。吉村は初のポイント選手。選手としてはまだ力不足だが、経験を積んでほしい。レースでは強い向かい風のため、始めからスピードにのれず、そのままずるずるとゴール。井亀は前半こそよかったが、練習不足のためか向かい風で力を使い果たし第3コーナーから失速し、結局は平凡なタイムでのゴール。二人ともどこが悪かったのか考え、次に生かしてほしい。


110mH 久米(4)

 予選から名大新となる14"88をだし、決勝が楽しみとなった。そして決勝。スタートから少し出遅れるものの、中盤でリズムを持ち直し加速をし、10台目を越える。この時点で4位であったがラスト勝負で持ち前の強さを生かし、3位入賞を果たした。また結果として14"72の名大新と、約四年ぶりの自己ベスト更新となった。詳しい内容はユーガッタCBCのビデオを参考にしていただきたい。


400mH 田中(M1) 杉浦(4)

 杉浦は前半好調にとばすが200mあたりからのびず結局自己記録にわずかに及ばなかった。後半ペースを落とさず走ることができるかどうかが今後の課題である。田中は終始自分のペースを守り、いつも苦しんでいたハードル間のインターバルもうまく行き、予選はいたいながらも自己記録を2秒近くも更新した。これからまだまだ伸びそうな感じである。


4×100mR 久米(4) 、遠藤(2)、 山根(4)、 宮嶋(3)のオーダー

信大戦でのバトンミスを修正し、大幅な記録更新を目標としたレースであった。しかし予選は、バトンパスは無難にこなしたものの、記録は43"71と、バトンミスした信大戦よりも0"7秒近く悪いという惨憺たる結果になってしまった。決勝ではと意気込んだが、結局43"74。各メンバーのレベルアップと、エース後藤(2)の復帰が必要であると痛感させられた。


4×400mR 山根(4)、 久米(4)、 井亀(3)、 遠藤(2)のオーダー

後藤(2)、加藤(3)の二大戦力が出れないという厳しい布陣となった。各メンバー、応援にも助けられがんばりをみせるが、やはり練習量と実力の差が出てしまい、3'28"71で予選落ち。ふがいない結果に終わってしまった。

 

800m 倉橋(4) 渡辺(2) 長谷川(3)

 3名とも予選突破は難しい。長谷川、倉橋ともに1周め61秒のペースに付いていくことができたが、そこからじりじり離されてしまった。自己ベストではあるが800mでは勝負できない。早く地力をつけ、長い距離のレギュラーをとらないとつらい。渡辺は井上と同様貧血状態だった。2周めに入るとがんばっているのだが極端にペースが落ちてしまった。一旦抜いた選手にも交わされて最後尾での苦しいレースだった。


1500m 小栗(3) 山田(2) 伊藤(2)

かなりの期待をしていたが、調子も合わず残念ながら3名とも予選を突破できなかった。レース内容に関しては、位置取りなどうまかったが、力がおよばなかった。本人も周りも落胆したがまだ諦めてはいない。本格的な練習がスタートしたばかりである。


5000m 瀧川(3) 杉山(4)

1組18名の中に名大3名とも入っているのは初めてで嬉しかった。しかし内藤(4)は膝の上の軽い肉離れを訴えて直前にリタイアした。14分50秒の杉山は故障回復に手間取り、とりあえず出場にこぎつけただけだった。もう一人の瀧川は好調で、6位入賞を期待していた。最低でも4000mまでは先頭集団に位置して欲しかったし、そう指示した。レースは予想通り前日10000mを勝った村上が自信たっぷりに速いペースで先頭を引く。優勝を狙う四日市の永井(2)が2番手につけてレースが始まった。瀧川は先頭集団の後方で余裕を持って付いていくが、仕上がっていない杉山は自重して自分のペースを守っている。有力なランナーは全て第一集団に入っているが、2000mを過ぎたあたりで瀧川がたまらず遅れだした。まだまだ差があるのかとがっかりした。そのまま瀧川はずるずる離され3000mの通過が9分ちょうど。すでにラップは76まで落ちていた。後2周で杉山に交わされてから踏ん張って抜きかえしたが、15分20秒をやっと切っただけだった。杉山は今の状態ではしかたないだろう。


10000m 嘉賀(M1) 松井(4)

藤原(2)が脚の故障で直前に欠場。松井には入賞、嘉賀にはもちろん優勝を期待していた。気温が25度を越え、かなり暑い。しかもバックストレートは強い向い風となっていた。レースは優勝候補筆頭の村上(名商3)が速いペースでひとりで引っ張る。1000mの通過が2分53秒。嘉賀はこれにつくかどうか、第2集団の先頭で迷っていた。好調なら行くのだろうが、新しい環境への対応の疲れもあるのか、できは良くない。離れていく嘉賀にじれて西嶋(四日市3)が村上を追おうとするが追いつけない。中盤から先頭村上のペースも74秒まで落ちるが、嘉賀を含めた2番手集団のペースも76秒にまで落ちる。この時点で嘉賀の優勝の可能性がなくなった。5000mから両角(愛工大3)、小林(中京大3)にも離されて苦しい。さすがに滝川(愛工大3)に抜かれてから切り替えて、最後は滝川を交わして4位に入賞した。一方松井は暑さも考え私の指示通りゆっくりとしたペースで最下位近くからレースをはじめた。中盤を過ぎてハイペースにたまらずよれてきた選手を次々と抜いていく。後半は76秒以上の大きなペースアップはできなかったが、四日市の館(4)や中京の村越(4)、愛工大の吹田(2)を抜いて8位に入賞した。


3000mSC 内藤(4) 稲垣(2) 井上(3)

内藤は連覇を狙って出場。半年間の故障から練習を開始してまだ半月。連休中の静岡国際では9分20秒で、後ろから2番目。インカレで優勝するには、もう2週間の練習が欲しかった。レースが始まってハードリングのうまい内藤がレースを引っ張る。桐山(愛工大2)と静大がついてくる。2000mでも桐山が離れない。瞬発的なスピードでは内藤よりも桐山の方に分がある。勝利の意欲に燃えていた内藤がなんとか振り切ろうとするが、前日の1500mで好調そうだった桐山の方に余裕が見られる。最後の大障害を跳んでホームストレートに入るまで競り合ったが最後に離されて内藤の連覇はならなかった。稲垣には6位以内の入賞を期待していたが持ちタイムから19人までの1組に入れず遅い組に入れられてしまった。9分30秒を切れば6位には入れると考えていた。先頭には惑わされず、イーブンペースで走って入賞を狙うように伝えた。全くその通りに走り切って全体の4位に入る殊勲だった。自分でペースをつくって一人で走れるタイプだが、かなりの実力アップが感じられた。もう一人の井上は貧血に悩まされており現状では期待できない。直前の内藤の気迫ある走りと稲垣の力走を目の当たりにして心は燃えていたが、動かない身体はどうしようもなかった。 


三段跳 近藤(M1) 多賀(4) 福田(1)

全カレ出場の期待がかかる近藤、信大でベストを出し好調の多賀、昨年インターハイ出場の新人福田が出場。本番前。独自の調整を続ける近藤が立ち五段跳で16mを超え、好調さをアピール。優勝の期待が高まる。そして予選。福田はまだ体力やスピード、筋力、試合感などが戻っておらず、13m03に終わった。しかしまだ1年であり、技術的には高いものを持っているので今後の活躍が期待される。多賀は100m11"5のスピードを生かして助走するが、ステップ、ジャンプが耐えられず、13m07。今後助走スピードに耐えうる体作りをしていく必要がある。近藤は1、2本目は3つのジャンプがまとまらず、14m前半しか跳べずに3位。勝つためにもベスト8の並び替え前にトップを取っておきたいところ。そして3本目、大きくはないがうまくまとめて14m90。5cm差で2位に。そしてベスト8。この段階で優勝は近藤と中京大に絞られた。4本目。かなりの追い風に乗り、特大のホップ、ステップ。ジャンプは潰れたが15m17を跳びトップに立った。調子に乗った5本目。今度は微妙な追い風でこれも大ジャンプ。15m22。ついに全カレB標準(15m20)をクリア。そして最後の6本目。多くの観客が見守る中、手拍子にあわせてスピードののった助走。これまた大きなホップ、ステップ。失速したもののジャンプも大きい。記録は15m44。風も1.8mの公認。本人も観客も大喜び。残念ながら最後の最後で中京大に大会記録で逆転されたが、堂々の2位。


走幅跳 近藤(M1) 立石(4) 米田(2)

 近藤は前日の三段跳の調子から見て、7mオーバーの期待がかかる。前半3本は6m70〜80に5,6人が入る混戦で、近藤も8番目でかろうじてベスト8に残った。4本目の跳躍で混戦から少し抜け出るが、その後ほかの選手も記録を伸ばし、7位。立石、米田は見せ場を作ることなく予選落ち。しかし、米田は昨年よりも確実にレベルアップしており、今後に期待がかかる。


円盤投 中村(3)

 中京大からは同学年以下の選手しか出場しておらず、優勝が十分に狙える位置にいた。気合い十分の中村は、1投目から積極的に記録を狙いにいく。2投目には自身二度目の40mスローを見せるも、ターンにスピードがなく、期待された一発が出ない。そうこうしているうちに、中京大の選手の方が先に43mを越える投げを出してきた。焦った中村はますます動きが固くなり、後半は記録を伸ばすことができず、初優勝の夢は泡と消えた。


砲丸投 中村(3)

 前日の三段跳びの激戦に刺激され、全カレ標準突破を狙っていたが、投げ込み不足が響き、思うように回転がまとまらない。3投目を終えた段階では、3位ながらも記録は13m00に留まっていた。4投目、5投目とわずかずつ記録を伸ばすものの、思うような結果が出ない。追い詰められて、集中した6投目、なかなかいい回転ができた。スピードを上げたことが功を奏し、砲丸は 14mラインにわずかにかかっるところまで伸びるも、こらえきれずファールしてしまった。結果としては3位と健闘したものの、課題の残る試合内容であった。


十種競技 加藤(3)

 初めての正式な十種競技であったが、七種目の自己ベストが出て上位を期待できたが8人中5位に終わった。しかし得点は歴代6位となる5794点を出した。伸びる種目はたくさんあるのでこれからがんばって記録を更新してもらいたい。



女子寸評