名古屋大学 AirCraftは、名古屋大学東山キャンパスを拠点に活動する“人力飛行機製作サークル”である。
毎年夏に開催される“鳥人間コンテスト”での優勝を目指し、日夜活動している。
鳥人間コンテストとは?
「鳥人間コンテスト選手権大会」は読売テレビが主催する人力飛行機の競技大会で、毎年7月末に琵琶湖で開催される。
現在は「滑空機部門」と「人力プロペラ機部門」の2部門が実施されており、AirCraftは人力プロペラ機部門に出場している。
実は出場したいチームが全て出場できるわけではなく、厳しい書類審査に合格しなければないが、名古屋大学 Aircraftは過去10回以上の大会出場経験があり、優勝も3回経験した。
AirCraftの機体の特徴
我々が2020年から開発しているのが「駆動直結型」の人力飛行機である。
この形状の強みは、圧倒的な駆動効率の高さにある。
パイロットの足からプロペラまでの距離が近く、1つのギアボックスと1つのシャフトのみでパワーを伝達することでこれを実現している。
多くのチームは「ダイダロス型」と呼ばれる形状を採用している。
ダイダロス型は機体に長い足を必要としないなどの利点があるが、パイロットの足とプロペラとの距離が遠いため、一般に駆動直結型よりも駆動効率は低い。
AirCraftの6つの班
AirCraftではフレーム・翼・電装・駆動・プロペラ・フェアリングの6つの班で分担して人力飛行機を製作しています。
フレーム班
フレーム班は、パイロットを支えるフレームや翼の桁を中心としたカーボン部品の製作を行います。
フレーム班の製作するカーボン部品は、機体の重量・剛性・強度を決定づけます。
翼班
翼班は主翼・水平尾翼・垂直尾翼の製作を行います。
30mもの長さのある人力飛行機の主翼を、精度良く製作することが求められます。
発泡素材を自動で切り出してくれるCNCという機械の助けも借りますが、最後はマンパワーが必要です。
駆動班
駆動班は、パイロットのパワーをプロペラに伝達する駆動部品を中心とした金属部品の製作を行います。
AirCraftのお家芸となった駆動直結を形にします。
大きな工作機械を使って金属を加工し、オリジナルのパーツを製作します。
フェアリング班
フェアリング班は、パイロットを覆うコックピット(フェアリング)の製作を行います。
抵抗が少なくかつパイロットに涼しい風が当たるようなフェアリングを製作することが求められます。
地道な流体解析の他、繊細な3次元局面を形にするには工夫が必要です。
電装班
電装班は、尾翼や主翼を動かすモーターの制御や機体のデータを収集するためセンサーといった電装部品の製作を行います。
信頼性の高い操縦系統を製作した上で、どれだけ多くのデータが取れるかはメンバーのやる気にかかっています。
プロペラ班
プロペラ班は、機体に推進力を与えるプロペラの製作を行います。
木材で作られるプロペラは、正確な位置決めと細やかなやすりがけにより高い性能を引き出すことができます。
AirCraftの歴史(簡略版)
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1998年サークル発足
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2003年鳥人間コンテストに初出場し6位
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2012年鳥人間コンテストタイムトライアル部門に出場し優勝
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2013年鳥人間コンテストタイムトライアル部門に出場し準優勝
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2014年鳥人間コンテストタイムトライアル部門に出場し優勝
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2016年鳥人間コンテストタイムトライアル部門に出場し優勝
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2017年鳥人間コンテストディスタンス部門に出場し9位
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2021年鳥人間コンテストディスタンス部門に出場し8位
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2022年鳥人間コンテストディスタンス部門に出場し7位
スポンサーについて
私たち名古屋大学AirCraftは、人力飛行機が持つ新たな可能性を信じており、独自の機体形状の開発を進めるなど新たな挑戦を続けています。しかしながらフレーム等に使用するCFRPや翼を成形するための発泡素材など、人力飛行機を製作するのには莫大な費用がかかり、現在活動に必要な予算は年間約500万円にも上っています。そのため、弊チームの活動にご協力していただけるスポンサー様を探しています。
弊チームにスポンサーとしてご支援していただいた場合には、ホームページでのロゴ掲載、X(旧Twitter)等のSNSでの紹介をいたします。
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