1.低音域
・低音域が出ない、音質が悪い理由
・低音域のトレーニング
2.高音域
・高音域が出ない、音質が悪い理由
・高音域のトレーニング(ボトムアップ)
・高音域のトレーニング(トップダウン)
曲を演奏していると、ある音より上の音が出ないという経験をするかと思います。また、出たとしても出しやすい音よりも音質が悪いということもあります。出しやすい音域の音のような感覚で幅広い音域の音を出せるようにトレーニングしてみましょう。
まず、低音域の音からトレーニングしてみましょう。最低音のソやその上のラだけ露骨に音質が悪いことがしばしばあります。メロディの中でその音だけヘロヘロとした音になってしまうのです。
原因は息のスピードが遅すぎることです。低音域は息のスピードが早すぎるとオクターブ上の音が出てしまいます。それを防ごうとして息のスピードを遅くしすぎてしまうのです。適切な遅すぎない息のスピードをピンポイントで出さなければなりません。
まず2オクターブのソを出します。そして、ソーファ#ーとゆっくり吹きます。このときタンギングはしないでください。ソを吹いたときの息のスピードを維持したまま指だけ変えるようにしてファ#を吹いてください。
次にファ#ーミーと吹き、同じように最低音のソまで降ってください。
できたら音が降るにつれてだんだんと音量を上げながら、何回か繰り返してみてください。
ポイントは息のスピードを落とさないままだんだんと下の音を吹くことです。適切な息のスピードを出せるときの感覚を馴染ませるようにして下の音まで持っていきましょう。
高音域が出ない理由は前回お話したように息のスピードが不足しているためです。息のスピードを上げるためにアパチュアを狭めるトレーニングを継続して行ってください。今回はそれに加えて高音を出すトレーニングを行っていきます。
高音を出せるようになるにはボトムアップとトップダウンの2つの方法があります。
ボトムアップは脱力を意識して力まないようにしながら下の音からじわじわと上へ音域を広げる方法です。
トップダウンはまず力んで高音を出してしまい、だんだんと脱力をしていく方法です。
どちらの方法でも最終的な結果は同じなのでお好みの方で練習すれば結構かと思います。
低音域のトレーニングの逆を行います。まず2オクターブのソを出し、一音ずつ上へ上がっていきます。このとき音質をあまり変えないことと、脱力をして力まないことを意識してください。また、しっかりとした音を出しながらもだんだんと音量を小さくするように意識してください。
まず、どれだけ力んでもいいので高音(3オクターブのラ、シ、ドあたり)を出します。その音のロングトーン・トレーニングをしましょう。唇や喉、肩など様々な箇所が力んでいると思うので、一つ一つ意識して脱力をしましょう。