かなり独断と偏見の水彩画の描き方。
(これは今のところ作成中であり、僕の曖昧な記憶だけで
てきとうにつくられているので、ひどい誤解が有るかもしれませんがあしからず。)
私たちのホームページにあるギャラリーの絵を見てくださった方もいると思いますが、私たちサークルでは、主に「水彩絵の具」を使って作品を作っています。普通水彩絵の具というと、小学校の時使った「サクラ絵の具」とかを思い浮かべる方が多いと思いますがそれとは少し違います。小学校でよく使われるあの絵の具は不透明水彩といい、私たちが使っているのは透明水彩という種類の絵の具です。両者は全く別の物だと考えた方がいいです。簡単な違いをいいますと、不透明水彩では(絵の具:水=1:10)ぐらいで塗るともうきれいな色が出ませんが、透明水彩では(絵の具:水=1:100)でも、それなりの味のある色が出せるのです。水彩画は様々な技法を使うことにより、いろいろな表現の絵を描くことができます。(例えばこんな感じが・・・極初歩の水彩画だと思ってください。)
そこで水彩画の特徴をいくつか上げていきますと、
- みずみずしい絵が描ける。
いや、決して冗談ではありません。理由は上にも書いたとおり水彩画では水を多く含ませて色を塗るため、とても透明度の高い、澄んだ絵を描くことができます。
- 様々な技法で、表現できる。
光を表現したりするのが得意です。他にも、水彩の本を見ると一度は描いてみたい技法の絵が目白押しです(笑)
- 時間がなくても描けます。(5分から10時間まで・・・)
時間をかけて精密な絵を描こうと思えば、いくらでも時間をかけられますが、反対にさっと色づけをしてみずみずしい感じを出したいとか、水墨画のような素朴さを出すといった描き方にも向いています。(こんな→)だから、風景をちょっとスケッチしたりするのにも向いています。
- 画材もそんなに高くありません。
絵の具が1500円ぐらい、スケッチブックが1500円ぐらいからあとは筆だけです。
ざっとですが、こんな特徴があります。
透明水彩絵の具は、きっと普通の文房具屋さんでは扱っていないと思います。少し大変ですが、画材屋さんまで足をのばして必要な画材をそろえてください。
大きなデパートとかにはたいがい画材屋さんがあります。私たちがよく行くお店は、地下鉄栄駅のそば、栄パルコ、栄松坂屋、ロフト名古屋等の画材屋さんです。名前は忘れました。
絵の具は本によっては3色だけで全部の色を作れる。と書いている人から、それぞれの絵について聞いたこともないような、絵の具を指定している人までいろいろですが、基本的にはやっぱり多くの種類の絵の具を使った方が”楽に”良い色を作れるようです。うちのサークルでは始めは「ホルベイン社の12色セット」1500円ぐらいを薦めています。
それである程度慣れてきたら、自分にあった種類の色を増やしていこうということです。
→基本12色以外では、オリーブグリーン、(葉っぱの緑が簡単に出せる色)
セピア、ペインズグレイ(他の色と混色すると良くなる色)
オペラ(蛍光ピンクのような色、アクセントにどうぞ)
などが人気のようです。
4,6,8,12,16号の中から自分に合いそうな筆を2本(太と細)を選んでください。水につけたとき穂先がすっとそろいそうなやつを選びましょう。値段はそりゃ高いほどいいんでしょうがまずはそこそこ安い筆で始めればいいんでないでしょうか?〜1000円ぐらいの・・・。あとは、水を引くのに使う1/2インチ幅ぐらいの平筆を用意してください。
スケッチブックは結構値段や性質に差がありますが、お薦めはWATOSON(ワトソン)紙、又はCanson(キャンソン)紙を使ったスケッチブック。商品名でいうと
Muse Cubi WATOSON RAPER 163
F−6(6号サイズのこと、1号ははがき1枚の大きさ)
Montuval Canson F−6
特長は Canson紙は、色が白くて厚め
WATOSON紙、はちょっとクリームがかった白で、
Canson紙に比べると薄め。個人的にはこっちの紙の方が好きかな。値段は両方1800円ぐらい。4号で1200円ぐらい
他にも、「水彩画用」と書かれたスケッチブックならだいたいOKです。ただの画用紙だと水が浮いちゃうので描けないことはないけど、ちょっとだめです。お絵かき帳も不可です。
あとは、パレット。これは特にどんなのでもいいと思うけれど、水彩画を描いた後も、パレットの絵の具はふつう洗わないので、そのまま保存できる2つに折れてふたができるパレットがいいでしょう。それと水入れ、これはコップでも十分です。買いたければどうぞ。マスキングテープ、マスキング液、いきなりそういう技法を使いたい人はどうぞ、(新入部員には薦めていません)
最終的には、色塗りなんてどんな塗り方でもそれが自分の個性だといってしまえばいいんですが、水彩絵の具の性質を知っていると出来上がりを予想して絵を描けるので、いくつかの特徴を知っておくと便利です。
水彩画で最もよく聞く言葉です。 簡単に言うとどれだけの水でどれだけ色がにじむのか考えて色を塗ろうということです。水彩画では始めにスケッチブックに水を引いて(平筆で水を塗る)湿らせてから、絵の具を塗るという技法をよく使います。
この水の量と色のつきかたの関係が水彩の命であると行っても過言ではないでしょう。水量によって効果が大きく変化するのは大きく分けて2つのことです。一つは「輪郭の様子」(絵の具の乗ったところと全く乗ってないところの境目のことです)もう一つは「色の混ざり方」です。
湿らせ具合で絵の具のにじみが違うことが確認できたでしょうか?なれてくるとこうしてにじみをコントロールして空や雲を描くことができるようになるわけです。
<湿り方5段階>
水が引けたらスケッチブックが乾かないうちに、違う色の絵の具を隣同士に塗ってみたり重ねて塗ってみたりしてにじみ方を確かめてみてください。
前の色が乾く前に別の色を塗り足すと、必ず色は濁ってしまいましたね。今度は前の色が乾いてから次の色を塗り重ねてみてください。(絵の具を溶く水は多めに)するとあまり色が濁らず色が塗れたと思います。しかも必ず下の色は浮き出てきますね。
水彩画では光を表現するのが得意だと前に書きましたがどうしたら光を最も表現できるでしょうか?紙上で最も明るい部分は、何も塗っていない部分です。ですからいくら白や黄色を塗り重ねていっても光って見えるようにはなりません。逆に水彩絵の具は塗り重ねても下の色が浮き出てしまうのでよけいきたなく暗くなるばかりです。
明るいを表現するには何を使うかというとなりの陰の部分を使うのです。色の対比を明確にすればするほど、暗い部分を暗くすればするほど明るい部分が目立ってきます。
また混色すると必ずだんだんと色はくすんで暗くなってくるので、失敗したと思ったら水で画面を洗ってティッシュペーパーで水ごとふきとってやると元に戻ります。
輪郭をはっきりさせるときも陰の部分、陰の部分と塗り重ねていって輪郭を表現するといいです。しかしここでいきなり水気のない濃い絵の具(明度のない絵の具)で陰を表現するとおかしくなってしまいます。暗い部分ほど色を塗り重ねて色をくすませて(彩度を落として)いくのが良い描き方です。
鉛筆の線を生かして色は控えめにするとか、逆の場合とか描き方はいろいろありますよね。
だいたいはじめに画面全体を湿らせてからいろをぬります。はじめの色は、うすーく、うすーく。
これは上に書いたとおりです。ここでもぼかしを使って様々な効果を出すことができます。
輪郭をどのようにするかです。だんだん色を重ねていきます。実は色を重ねる部分より重ねないで残す部分(明るい部分)を決める方が難しい。
仕上げをします。
よく分からないことも多いと思います。そんなときには、やはりしっかりした本をお薦めします。この「水彩の描き方」を作るのに参考(というか丸写し)にさせてもらった本は、
- 「基礎からの水彩」 シリーズ 株式会社MPC
- 「The Art School」シリーズ 水彩 美術出版社
等です。本の中をぱらぱらと見てみると分かるように著者によって全く作風が違い(当たり前だ。)色の塗り方の説明にもかなり個性が見られます。自分が一番「描いてみたいっ!」と思った絵の本を選ぶのが一番だと思います。
本は、大きな本屋さんか、近所の図書館に行けば置いてあると思います。