2012戸隠夏合宿
Date: 2012.09.15〜09.17
Site: 長野県戸隠+飯綱高原

合宿初日(09.15)

 戸隠合宿は、生研史上類を見ない時間通りに集合するという珍事から始まった。

 まず一行を待ち受けていたものは、鳥でもなくキノコでもなく“ゆるキャラ”だった。ゆるキャラを目にした部員の眼、いやカメラレンズのギラツキは尋常ではなかった。自称ゆるキャラ屋こと4年のK先輩が、真っ先に飛んでいった様は誰もがみたことだろう。

ゆるいぞアルクマ!!!


 長野までは遠い道のりだった。
 数知れぬ渋滞(2ヶ所)に巻き込まれ30分遅れとなったのである。5時間のバス旅行により生気を失った皆の瞳は忘れられない。「戸隠まであと1時間バスに揺られるのか…」皆の心に一抹の不安がよぎっていた…。 しかし、疲労困憊の一行を待ち受けていたものは、VIP級の待遇だった。なんと、戸隠行きバスが貸し切りになっていたのである。ありがとー!

長い道のり。


 VIPな一行は1時間ほどで目的地戸隠神社前に到着した。
 標高1,200m気温多分19℃。清々しい…。もう名古屋には戻れない。
ヤママユが壁に張り付くYHでの食事は豪華絢爛だった。スパイラルナスにサービスのトウモロコシ。トウモロコシはいつの時代も学生の人気者だ。何本も食うやつもいれば、入歯にするやつも現れる始末だった

うま〜い! Winner!!!!!!!!!


 豪華な夕食に舌鼓を打ったあとは、待ちに待った『合宿夜の部』の始まりである。あるところでは、生研トーク、あるところでは麻雀、あるところでは人生相談。晴れて2年のLobo少年は麻雀王の名を得たのであった。(焼き鳥にされたし…by Lobo)

麻雀王のピラミッド がん見
生きた化石と不敵な笑顔 みーたーなー


合宿二日日(09.16)

 この日の朝は早かった。

 誰が言い出したか(俺です)早朝観察会をするため起床時間4:30am。まだ暗闇のなかむくむくと起き上がり、一途“鏡池”へと出発した。
 朝の鏡池は美しかった。水面に写る九頭龍連峰に白樺林。池を取り巻く散策路はまさにきのこの宝庫だった。一歩歩けばきのこ、2歩歩けばきのこ、もう足元は菌類がうようよ。苔むしたカラマツ林と白樺のコントラストは忘れられない。そして、何よりも心奪ったものはイタチの瞳だろう。

は、はやいぞ・・・! 美しき九頭龍連峰
生研のアイドル「ザトウムシくん」 このつぶらな瞳・・・悶絶。


 午前の大半は戸隠森林植物園で過ごすことになった。
 この植物園とにかく広い。そして見るものが何と言っても多い。ゴジュウカラや(レアモノきのこ)、(他の例)などレアモノに遭遇する充足な時間となった。

サ、サンコタケだと!ありがたやありがたや。 このホウキタケがあれば、家の床もきれいになりそうだ。
戸隠森林植物園から奥社までたくさん咲いてるオオシラヒゲソウ。 生研恒例の大撮影会。モデルさんはゴジュウカラ。1年男子に出番は回ってくるのだろうか。(俺は先頭)


 激辛の戸隠そばに舌鼓を打った後、一行は、スピリチュアルでパワーに満ちた戸隠神社奥社へと向かった。しかし、パワースポットとはあれほどまで混んでいるのか。数台の観光バスに鳥居から本殿までつづく人の列…。しかし、生研部員にパワーを与えるのは神社ではない。そう珍品のキノコである。正直、参拝路には珍しい物はないと思っていたのだが、もっとも目を見張るキノコと生研のアイドルことザトウムシ君の宝庫であった。
 戸隠神社と言えば大老木なわけだが、この老木こそキノコの宝庫なのである。樹齢400年の杉並木に生えるベニナギナタタケや、胞子吹き出る8連続のサルノコシカケ?、頭のサイズほどあるキノコ?など目を見張るものばかりだった。そして、そのキノコの写真を撮る部員の姿も、他の観光客からしたら珍品だったことだろう。

ベニナギナタタケ様!!最初に見た時は大興奮で何分も撮影していたものだ。そのあと参道の至る所に生えていたけど。 奥社参拝まで30分以上…。待ったかいがあった。ありがたやありがたや。
またしても撮影会。他の観光客も興味津々でした。きのこに?いえ、俺たちの姿にでしょうね・・・。 クマさん(ヒト)に紹介されて観に行ったアケボノソウ。草むらに入ったもんだからズボンは種子だらけに。種子散布に一役かったわけさ。


 参拝まで30分の待ち時間を乗り越えた部員たちは一路YHへと帰還することにした。帰り道にも楽しみはある。タマゴタケ(幼菌)や目の前にいるゴジュカラ、九頭龍連峰などなど歓びあふれる1時間になった。

なんとサービス旺盛なゴジュウカラなんだ! このタマゴタケを見た時、皆の疲れは吹き飛んだのであった。


 しかし、生研たるもの夜とて休んではいられない。
 夜は「コウモリのコールセンサス」を行った。これは、戸隠森林植物園で活動するKさんの多大なる協力を得て本格的なコウモリのセンサスをするという初の企画だった。夜の戸隠森林植物園…、聞こえる音は虫の声と葉っぱのこすれあう音、闇夜に浮かぶ発光体…。その中を「バッドディテクター」なる超音波探知機を用いて、コウモリを探す。この本格的な生態調査と夜の緊張感と高鳴る興奮…。
 この調査では、実際にコウモリにも会うことができた。あのつぶらな瞳は忘れられない。

これはクマさんの引っ掻いた痕。野生をまじかに感じる瞬間。 プレゼンに聞き入る部員たち。


 こうして合宿2日目は長い人(俺)で3時に寝るというほぼAllな一日となった。

ヒトの人生相談を盗み聞きにきていた蛾。
合宿最終日(09.17)

 俺にとってこれほど眠い日は未だかつてなかったことだろう。

 この日は、惜しまれつつも戸隠を去り第三の目的地;飯綱高原へと向かった。ここは高原の行楽地・避暑地・スキー場として有名なところだ。しかし、そんなものには目もくれず、一行は“大谷池湿原”へと向かった。白樺が美しい湿原だった。

ピクニック日和。 あれ〜?


 湿原の後は楽しい昼ごはんの時間。ジンギスカンを食べる人や湖畔でカップめんを食べる人、まさかのボートに乗る人までそれぞれの時間を過ごしたのだった。

 こうして、3日間の戸隠合宿は幕を閉じた。 byてら

傷心の夜景