2012〜秋の御在所散策
Date: 2012.10.27
Site: 三重県御在所岳

 いまや恒例となった紅葉遠足の第一弾は、三重と滋賀を隔てる『御在所岳』となった。

 昨今、ちまたでは登山ブームである。しかし、ここは生研クオリティ。そのトレンドには乗らず、ロープウェイを使って登ることになった。
 登山経験者が参加しなかったしね。

秋の御在所岳の眺め

 御在所探勝キップ(お得だよ)を片手に近鉄に揺られること1時間。一行は近鉄湯の山駅に到着した。この駅、今となっては貴重なキップに判子を押す式の駅である。このアナログさ。


レトロな車両だ。もみじの赤と車両の赤。


 駅の電話機のない電話ボックスに別れを告げ、一行は満員のバスを乗り継ぎ、ロープウェイ乗り場がある温泉街へと向かった。近鉄に揺られたあとのバス移動・・・。少なからず、俺は何も覚えていない。
 温泉街に着いた一行はロープウェイ乗り場へと向かった。麓からみる御在所岳は奇岩に木々がはえる美しい景色。この圧巻さ。はて、登山をしたらどうなっていたことだろうか。ここまで読んだ読者の皆様なお分かりの事だろう。

 一行はロープウェイでいざ登山を始めた。色づき始める御在所岳。山々は緑と黄色の美しいグラデーションに彩られていた。つまり紅葉していなかったということである。いや、緑も美しい。緑と奇岩の白が織りなす模様は麓からみたものの何倍も美しい。そして、有名な白亜の鉄塔。
 ゴンドラからの景色もなかなかのもである。霞んでいなければ、名駅のタワーズもみれるそうな。本当か?
それよりも目を引いたのは登山客である。ニホンカモシカが棲むということもあり山肌は急斜面であるのだが、その斜面を登山客が沢山歩いているのだ。いつかは登ってみたいものである。 。

うたたね。バスの旅の醍醐味。 残念だったな、カメラだよ。
奇岩がはえる御在所岳。 白亜の鉄塔は山に映える。


 山頂についたそんな一行を待ち受けていたのは見事な紅葉と大勢の登山客だった。遥か琵琶湖まで見渡せる(はず)の大パノラマ。多少枯れ木が目立つものの、青い空に深い橙色。織りなす山々は霞がかかり空と木々のグラデーションに味を添えていた。そう、吸い込まれそうになるこの遠近感。
 そんな景色を撮らないわけにはいかない。崖っぷちに集まり写真撮りに熱中する部員たちであった。

生研の辞書には危険の二文字はない。 無我の境地。山のパワーを一身を感じる・・・。


 恐怖のリフトにのり移動した一行は昼飯へと向かった。頂上は登山客だらけなもんだから、レストランは満員。暑いような寒いような野外で食事をする羽目となった。まさか、山頂で「満員」の2文字を見ることになろうとは。そんな一行は生研らしく資料館に入った。ここは剥製や御在所の自然に関する展示が充実していることで有名である。
 頂上では、残念ながらこれといって珍しい生き物には出会えなかったが、綺麗なセンチコガネの死骸には出会えたのだった。結局のところ、恐らく山頂で最も珍しい生き物は我々自身だったかもしれない。

頂上の犬 美しきセンチコガネ


こうして紅葉遠足は幕を閉じたのである。
さて、第二弾はあるのだろうか。こうごきたい。

byてら

怪人あらわる。