名岐学生駅伝 寸評


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寸評

 1月8日に行った6000m学内記録会の上位6名、嘉賀、内藤、嶋本、藤田、小栗、瀧川が選手。7番目の山田が第一補欠という布陣で名岐駅伝に臨んだ。杉山、松井の4年生は多忙、伊藤、稲垣は故障のために出場は無理だった。風邪や軽い故障などもあったが、まずまずの状況だった。
トヨタ、アラコ、スズキ、NTN、愛知製鋼の5チームは雲の上。愛三工業、八千代工業、トーエネックの3チームに勝つのは難しい。10位以内に入賞するには愛工大と中央発条、NTT東海の3チームのうちの2チームに勝たなければならない。その厳しい状況の中で、愛工大には両角が故障で登録されておらず互角の戦いができる自信があった。さらに試合当日に4区予定の滝川が風邪のためにメンバーから外れ、名大にとって望みある展開となった。


1区 嘉賀(M1) 37分01秒
目標タイムは36分30秒。1kmあたり2分56秒。追い風が吹くと予想しての設定だった。スタート前の状況では、いつものようにリラックスしており問題なかった。胸に手を当てる儀式をしたかどうかは確認できなかったが、後列から元気にスタートしていった。
監督車が選手に追い付いたのはスタートして4km位の所だった。マイナ、ムシュケ、ワイナイナの3名が先頭を突っ走っている。100m以上遅れてアラコの土田とNTNの宮崎(順天堂でアンカーだった)が二人で併走。前を追う感じはまったくない。50m遅れて中央発条の伊藤が早いピッチで走る。その50m後で八千代、愛三そして嘉賀は20m離された9番目。表情もよく調子はよさそう。中間点辺りでは、愛工大の桐山を100m以上離しており、中継するまでに1分程度の差をつけれるのではないかと期待した。
 嘉賀のペースはそこからも鈍る事なく、八千代、愛三を逆転して7番目で2区にタスキを渡した。昨年のような追い風がなく、その中のこの記録は賞賛に値する。本人の意欲はまだまだ上を目指しており、頼もしいかぎりである


2区 瀧川(3年) 18分03秒
調子も良くなくて、大きな期待ができない状況だった。しかしこの距離ならスピードの面からなんとかなると考えて起用した。目標としていた記録は17分30秒だった。当然、例年向い風となる2区での目標記録である。嘉賀からタスキをもらってゆっくり目にスタートしていった。すぐに八千代と愛三に逆転され離されていく。中間点で見る事ができたが走りに冴えがない。47秒後からスタートした愛工大の吹田との差は100mぐらいに詰まって来ている。このままだと中継までに追い付かれる。かなり心配して3区中継点に何度も連絡して状況を説明した。監督車は交通規制を考えて早めに前に行き、2区の残りを見る事ができなかった。監督車の中で愛工大の関係者が3区からの携帯を受けて"逆転した"と嬉しそうに反応したので、抜かれたのが分かった。結局3秒差をつけられ、3つ順位を落とし10位で嶋本につないだ。18分03秒は向い風のないこの状況ではブレーキに近い。


3区 嶋本(M1) 24分18秒
足底筋膜炎の症状もあって、名岐駅伝程度の試合では無理をさせたくなかった。しかし本人の強い要望で3区に起用した。東海学生駅伝のブレーキの汚名返上もあったのであろう。目標記録は24分20秒と甘めにに設定したが、実力的にあるいは調子自体はいいので23分台は可能だと考えていた。愛工大との勝負は、1区でつくった貯金を、2区と3区途中までもたせて、そこから強引についていき、4区に併走して渡す計画だった。しかし2区で既に逆転されてしまった。勝つためには3区で大差をつけられない粘りが必要だった。
最初から愛工大の冨田が飛ばす(愛工大で最も好調だったらしい)。嶋本は2分48秒で入ったもののそれでも離される。監督車は先行しているために遠目でしか見えないが、中間点辺りで愛工大の紫のユニフォームに100m離されている。しかし嶋本らしいユニフォームが確認できるので、むちゃくちゃ大差がつく感じではない。1分までなら逆転の可能性はある。そのまま監督車は先行していき、状況は分らなかった。4区の中継点にかけた電話では、トーエネックに追い抜かれたものの、愛工大との差を44秒に押さえて、内藤にタスキを渡した。まだ許容範囲だ。


4区 内藤(4年) 29分31秒
卒論提出を翌日に控え、時間的にも体調的にも苦しい状況で、無理を承知で内藤を起用した。今の名大の駅伝で、実力的にも精神的にも欠く事のできない柱であるからしかたない。
4区がスタートして2kmの所で監督車が止まり、降りて愛工大との差を計る。愛工大が元気に通っていき42秒後に内藤が通過していった。ほとんど詰まっていない。内藤の走りは悪くないが、絶好調時とは10000mで1分遅いだろう。最後尾のランナーが通過した後、監督車に乗って前を追っていった。7km位の所でやっと前が見えた。紫の愛工大のユニフォームの少し前に内藤の姿があった。すでに逆転している。愛工大はオーバーペースだったのかもしれない。車で追い抜く時に内藤の表情が見えたが、かなり苦しそうだ。愛工大も離されまいと粘っている。ここで追い付く事ができたのは名大にとって大きい。内藤は残りの距離も頑張って17秒差をつけて小栗に渡した。しかも前のトーエネックとは11秒差まで詰めてきている。NTT、庄内、TPAC、中京大などは、はるか後方に置き去りにしており、10位入賞の可能性が高くなった。


5区 小栗(3年) 19分03秒
5日前に足の甲を痛め、前日までどうするか迷った。山田も試走で19分30秒で走っており代役は勤まる。しかし小栗の体調は絶好調といって良く、踏ん切りがつかなかった。結局前日の調整刺激がちゃんとできたので、小栗起用を決定した。
 17秒後からスタートした愛工大の有馬が、猛然と追い込んでいった。監督車は1.5km地点で止まって声援していたが、その地点ではすでに愛工大がトーエネックと並んで小栗の5m前を走っていた。有馬は余裕がある表情をしている。しかし小栗も落ち着いて走っており、なんら問題は無さそうだ。"見える位置で渡せばいいから落ち着いていけよ"と声をかけた。アンカーに渡るまでに30秒の差なら藤田で逆転する自信があった。もう一度監督車に乗り込んで前を追っていく。残り1kmあまりの地点で3人の争いから落ちたトーエネックに追い付いた。愛工大はその100m前を走っており、小栗は横にぴったりついている。これはいける。車が前に出た時に顔を見たが闘志満々の表情である。残り1kmになって有馬が引き離そうとスパートしたが、小栗も後ろに回って離されない。そのまま4秒差に押さえ、 19分03秒で走りきり、名大10位入賞を確実にする好走だった。


6区 藤田(1年) 33分40秒
アンカー藤田には自信があった。目標記録は33分30秒。スピードもスタミナも大丈夫で、他チームのアンカーと対等以上の戦いができる。4秒差でもらってすぐに愛工大に追い付き、藤田が前に出て引っ張っていく。もっと大きく育って欲しいので"自分で引っ張っていけよ"と声をかけて見守った。愛工大は角崎で14分台の持ちタイムがあるが絶対に負けない。中間点辺りまで離れなかったが、少しずつひらきはじめた。監督車が前に出たので表情を見る事ができた。藤田もきつそうな顔をしている。5kmの通過が15分10秒だった。いつもの追い風が吹かない状況ではハイペースであろう。実際には20mしか離れていなかったが、勇気づけるために、50m離れたから、後ろは心配しないで前を追うように声をかけた。トーエネックとの差は開いていたので10位以内は確定したと嬉しくなった。
監督車はそのまま中日新聞社に直行した。ゴール地点に嘉賀がいたので、"今9位で藤田が頑張っている、かなり苦しそうだから応援しに行こう"と声をかけてコースを逆走していった。残り800mの所で藤田らしき姿が遠目に見えた。 交通規制のかかった道の中央よりに、藤田が一人でやって来た。後には愛工大もトーエネックの姿も見えない。順位は一般の部9番目。安心した。"後はいないけど気を抜くなよ"と、わけのわからない声をかけてゴール地点へ向かった。33分40秒の好走だった。

今回の結果はこれまでの名大ベスト記録を4分40秒も上回る立派な成績である。個々人の記録を見れば、もう少し行けるのではと考えがちだが、今の時期にベストに持ってくるのは不可能であり欲張りである。他チームの実力を見れば、この順位は名大にとって快走以外の何ものでもない。よくやった。

 

選手感想

1区 嘉賀正泰(M1) 12.4km 37'01 区間7位
 
補助員、付き添い、応援等、有難うございました。チームとしては満足のゆく結果を得られ良かったです。個人としてはまだまだだと実感しました。結果に満足することなく努力してゆこうと思います。

2区 瀧川 紘(3) 5.8km 18'03 区間20位
 この度2区を走らせていただきました瀧川です。皆様の応援の甲斐あって、名古屋大学は9位という快挙を成し遂げました。本当に強いチームだと思いました。ただ、個人的な結果に関してはご覧の通りです。最短区間のブレーキで足を引っ張ってしまったことは明白です。これからは迷惑がかからないようにします。

3区 嶋本直之(M1) 7.9km 24'18 区間14位
 今回愛工大の選手とほぼ同じくらいに襷を受け取ったのですが、ちゃんとついていくでもなく、自分のペースを守るのでもなく中途半端な走りをしてしまいました。まだライバルの大学の主力とは力の差があることを感じました。しかし他のメンバーが頑張ってくれ、入賞できたことは素晴らしいことだと思いますし、僕がそのメンバーでいたことは大変な幸運だったとおもいます。今回の名岐駅伝でも名大を応援してくださる声がたくさん聞こえました。ありがとうございました。

4区 内藤聖貴(4) 9.8km 29'31 区間9位
 東海学生以降ろくに走っておらず、年が明けてからポイント練習だけはやりはしたものの、練習をすればするほど自分が弱っていくのを実感する状態で、切望していた3区も更迭され(結果的には幸運でしたが)、いろいろとかなり窮地に立たされていました。しかし奇妙なことに、直前に調子が上向き、なんとかなりそうな予感が芽生えている状態で当日をむかえました。
 当日はほぼ予想通りの展開で、近すぎも遠すぎもないとこに目標もいて、走りやすい状況でした。後半いまいちのびませんでしたが、まぁ今の状況からするとそこそこの走りはできたかなと思っていました。……が、同じコースを走った高校生にぼろ負けしているということを知り、かなりショックです。合格点を与えていた自分自身に失望しています。
 まぁ、とにかく、チームとして高校の時の夢舞台で好成績をあげることができ、またあの忌まわしい内藤ー小栗のホットラインを、つつがなくかつ円滑に行うことができ、よかったです。
 テスト等いろいろ忙しい中、たくさんの方が補助員や付き添い、応援をしてくださり、とてもうれしかったです。ありがとうございました。

5区 小栗崇治(3) 6.2km 19'03 区間10位
 足の甲に痛みが出たため、駅伝の前1週間はあまりしっかりと調整を行うことができず不安な状態での駅伝でしたが、そこそこの働きは出来たと思います。応援ありがとうございました。


6区 藤田 裕(1) 10.9km 33'40 区間9位
  小雨もぱらつくなか、付き添い、補助員してくださった方々沿道で応援してくださった方々、ありがとうございました。
個人の結果は全然満足できるものじゃありませんでしたが、走っていても、走り終わっても今回はいつも以上に連帯感(?)みたいなものを感じました。名大陸上部として、幸先の良い2002年の幕開けだと感じています。
最後に、テストが残っているのにきてくださった皆さん、ありがとうございました。