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●新入生の練習の様子

入部してすぐに弓を引けるようになるわけではありません。まったくの初心者なら、いきなり弓を引くと矢がどこに飛ぶかわからず、危険も伴ってしまいます。ですので、弓を引けるようになるまで、段階を経て練習していきます。中学高校の経験者でも、斜面打起しに転向することになりますので、また基礎を見直す意味も含めて、初心者と同様の段階を踏んでもらうことになります。

1.徒手

何も持たずに、弓を引く動作や形を覚えます。

2.ゴム弓

木の棒にゴムを結びつけたゴム弓という道具を使い、これを引っ張ることで少し弓を引くのに近い負荷がかかった状態で、徒手と同じような動作の練習を行います。

3.素引き

いよいよ、弓を持つことになります。ただし、矢を番(つが)えたり、離したりはしません。
弓道において一番難しいのが、矢をまっすぐに飛ばすこと(離れをまっすぐに出すこと)です。次の巻藁では、実際に矢を番えて離れを出すことになります。でも、いきなりこれをやると、弦が顔にぶつかったり、矢があらぬ方向に飛んだりして、危険です。そんな危険をなくすために、素引きでは弓を引くだけの練習をし、離れを出すための基礎を作ります。

4.巻藁

巻藁(直径50cmぐらいに藁を硬く束ねたもの)に向かって、2mぐらいの距離から矢を放ちます。安定してしっかりと矢が飛ぶようになるまで、ここで練習を重ねます。

5.的前

実際に的に向かって矢を放ちます。ちなみに、的までの距離は28m、的の直径36cm。最初はなかなか中(あた)りません。が、ここで焦りは禁物です。焦らずじっくり基礎を作り上げれば、数ヶ月後には選手として活躍する自分がいることでしょう。

6.立練

的前での行射に慣れてきたら、いよいよ立練に参加し、上級生と一緒に弓を引くようになります。

ちなみに、夏合宿(8月中ごろ)前まで、立練に入っていない一年生は、弓の負荷に慣れやすくする程度の筋トレをします。

もちろん、平均して経験者の方が初心者より早く的前に立てます。かといって弓道経験の長い経験者の方がいつも主力で、初心者では中々試合に出ることも難しい、なんてことはありません。むしろ、初心者の方が素直な分伸びが早く、経験者を追い越すこともよくあります。経験の有無が重要なのではありません。要は、努力次第なんです。




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